デジタルでイラストやデザイン制作をしている、フリーランスのさらえみです。
デジタルイラストひとつとっても、年々新しいものがリリースされてペンタブやソフトの種類が多くて迷いますよね。
私の場合は、CGデザイナーだった会社員時代に人気だった物や、イラストレーター仲間の情報を参考に導入しているので、仕事の効率を考えてそれなりに良いものを揃えているつもりです。
これからデジタルイラストを描く人や独立したい人の参考になればと思い、私が使用している物を紹介してみます。
ペンタブレット
↑このIntuos4を10年くらい使用し続けています。
もう何年も前のモデルなんですが、それでも10,000円以下の安いタブレットとは比べ物にならないくらい描きやすいです。
付属の替芯が豊富
ペンタブは毎日描いているうちに、ペン先の芯がすり減ったり板の表面がボコボコになったりします。筆圧強いと特に心配になるのでは。
このシリーズはセットで付属している替芯バリエーションが豊かなのと書き味悪くなってきたら下地のシートを張り替えると復活するので長く使えます。
あまり手首疲れたくないのでサイズは全体でA4以下の小さめです。
描画スペースはもっと小さい。大きいサイズのタイプもあるはずです。
板タブに慣れる方法
これは画面に直接描ける液晶タブレットではありません。
私の場合、どうしてもガラスの厚みが気になってしまうのと、板タブに慣れちゃったので、液タブにする気は今のところ無いです。
私はお絵かき掲示板やりまくっているうちに板タブに慣れました(古い・・・)
あまり時間かけて描いていられないのと、グダグダな線になっても『お絵かき掲示板だから仕方ない』って思えるので、楽しく描いてるうちに慣れてきました。
今だとライブ配信で描くのが特訓にはなりそうですね。
板タブのメリット
液タブと大きく違うのは、正面で画面を見ながら描けること。
机に顔を近づけるような体制にはならないので猫背になりにくく、画面から顔が離れているので目にも優しいです。
普段は、マウス一切使わず描画だけでなく、パソコン操作もペンタブだけで済ませています。
画面が広いのでマウスゴロゴロ動かすより早いので、持ち替えなくても良いし意外と便利。
最新ではBluetooth搭載で楽な体制で描ける!
今は公式ではIntuos4は廃盤扱いで(もうリリースされたの10年前だと…!?)シートの取り扱いも無くなっているので、これから買う人は新しいシリーズのほうが良いと思います。
ややこしいのですが現在公式ラインナップに「Intuos」と付いているシリーズは安価版で、毎日描くようなプロ向けではありません。
↑こちらの「Intuos Pro」シリーズがIntuos4や5の後継機にあたります。
ノートPC用にと実際に購入しました。
ペンの描き味が進化して軽く描けるようになっています。ProPenというシリーズで、2が付属しています。別売りのProPen1も試した事がありますが、1は芯がグラグラして描きづらくなっているので注意。
Bluetooth搭載で、Bluetooth標準搭載のPCであれば問題なくコードレスで使用できます。
(古いPCで後付Bluetoothでは上手く接続できませんでした…)
Bluetooth使うと座椅子やベッドなど場所問わず描きやすくなりますよ。
詳細は公式サイトでも確認できます

ディスプレイモニター
色に強いと評判なのはEIZO社製のモニターです。
私はEIZO製のモニターをメインに、フリーランスになる前に使っていたモニターを並べて、デュアルディスプレイにしています。
EIZO製と他社製を並べて見比べると色数の違いが一目瞭然。薄さ濃さの幅が全然違います。
会社員時代から、発色や長時間作業に向いているとEIZO製モニターは評判でした。新しいモデルだとモニターの枠がほとんど無くて画面が広く見やすいのも人気のひとつです。
デュアルディスプレイにするとペンタブレットでの画面の操作が面倒になる場合があります

タブレット板の描画範囲が1画面対応で描くのを慣れているのに、2画面すべての範囲を対応設定にすると、横長になり絵がすごく描き辛くなります。
なので1画面対応にして、右クリック設定をカスタマイズして左右画面を行き来できるようにしています。
この設定はWACOMペンタブレットのプロパティで指定できます。
EIZO製のモニターはメイン作業用で、もう片方のモニターはアニメや資料を見る用にしています。
3画面以上は要るのか微妙ですが、少なくとも2画面は便利ですよ!
パソコンOS
私のメインパソコンはWindowsです。
長く7を使っていたのですが、さすがにAdobe最新ツールが対応しなくなってきたので10にアップデートしました。条件によってはまだ無償でアップデートできるので調べてみて下さい。
私の場合は、フリーランスなる前から仕事もプライベートもWindowsだったのと、イラストの他にアニメーション制作もするためMacだと尋常じゃないコストがかかるので、Windowsでアニメや動画制作にも耐えられるスペックにしています。
イラストだけの人はMac系やiPadでも充分だと思います。
パソコンは詳しい人なら通販でも良いのでしょうけど、私はマシンスペックに凄く詳しいワケではないのでお店のスタッフに相談して購入しています。描画やゲーム用に詳しいお得意先があると故障時もスムーズです。
複合プリンター
私が使用しているのは↑これですが、古いと思うので今はもっと良い機種があるはずです。
印刷メインのクリエイターではないので複合機で、書類の印刷や線画のスキャンなど便利に使っています。
海外製のプリンターを使っていた時もあったのですが、インク代が高くてランニングコストが酷かったです。
仕事となると何かと印刷量が多くなるので、本体だけでなくインク代も考えて選ぶと良いですね。
iPad Pro
外でのノートパソコン代わりに導入していました。
元々外ではノートPCで簡易ペンタブ付けて作業していたのですが、広げる分場所取るし使いづらかった。
iPadの便利な点
- ノートPCと違ってスマホのように一瞬で起動できる
- ノートPC+タブレットよりは嵩張らないので持ち運びしやすい
- 打ち合わせ等で、その場ですぐに作品を見せられる
- 便利なアプリでスライド制作が出来るので、プレゼンにも活用できる
- もちろんネットに繋げてブログ更新などもできる
- 携帯iPhoneなので何かと連携できる
メインPCもMacだともっと便利に使えると思います。
(こうやってMac信者になっていくのか・・・)
デメリットとしては、メインPCで描くよりどうにも画面が小さい、ファイルの移動やスクロール範囲などパソコンほど自由度はない、私のように液タブに慣れてない人だと描き辛い場合があります。
私はiPadでのイラスト制作では下描きまでにしています。
イラストの仕上げやマンガ完成までiPadで制作している方もいらっしゃいます。
発売時期やネット通信設定など、世代や種類もあるのでApple Pencilは世代によって対応するiPadが違うので気をつけて選んで下さい。
イラスト描くためのソフト
CLIPStudioPaint PRO
公式サイトのチュートリアルが豊富で制作方法がたくさん見つかるのもすごく良いです。
イラストの描き方本もCLIP STUDIOを使っているものが多いです。
以前は私も使いにくいなーと思っていて、ライバルソフトも沢山あったのですが、ぐんぐんバージョンアップされて、今では誰もが使うソフトになっています。カスタマイズをしっかりすると他には変えられないくらい使いやすくなります。
私はiPad版も使っています。
iPad版は月額料金が発生しますが、クラウド利用してパソコン版と同じ環境にしたり、同じデータを触ることが可能です。
CLIP STUDIOのカスタマイズについては、こちらの本がめちゃくちゃ参考になります!
環境設定を整えて動作が軽くなったり、作画の効率が格段にアップする機能が知れたりと、かなりオススメです。

CLIP STUDIO専用デバイス TABMATE
Bluetoothで繋げる左手デバイスです。
左手をキーボードに添えずに多くのショートカット入力できるので、腕を下ろしたまま操作するなど姿勢にも良いアイテム。
ただし、入力遅延などたまに動作が不安定…
これを使いこなしているプロもたくさんいます。公開されているプロと同じ入力設定にしているととても使いやすいですよ。

Adobe Illustrator
Photoshopに並ぶデザイナー必須のベクターグラフィックツール
会社員時代に鍛えられ、パス作画が得意なほうなので、かなりの頻度で使っています。
ロゴ・バナー・図形などのくっきりしたイメージ作りにはかかせないソフトです。
Adobeソフトは他に比べて高額ですが、私は下記の通り他のAdobeソフトも使うため、ほぼ全ソフト+特典も使えるCreative Cloudを年額支払いで導入しています。
Illustratorは、パス作画に慣れず敬遠するクリエイターさん多いですが、自分のブランディングやちょっとしたデザインなどクオリティアップに役立つので出来れば使えたほうが良いです。
Adobe Photoshop
デザイナー必須の画像編集ツール
昔から写真加工・描画ソフトとして有名なPhotoshopも使っています。
私の場合は、Photoshopでは綿密なイラストを描くのが難しいので、主に仕上げやグラフィックデザインに利用しています。
印刷からWEB用まで様々なグラフィックに対応、色の調整はやはりPhotoshopのほうがやりやすい印象です。
どんな制作系の会社でもPhotoshopは導入しているので、データのやりとりも扱いやすいです。
デジタル画像を扱う仕事なら必須のソフトなのではと思います。
アニメーション動画作るためのソフト
Adobe After Effects
多彩な映像表現が実現できるプロフェッショナルのためのソフト
私のアニメーション映像制作はこのAfter Effectsを使って制作しています。
After Effectsは、イラストを組み上げてアニメにすること、モーショングラフィックや、エフェクト、3D映像まで対応していて、海外の有名な映画にも使われています。
イラストを華やかにする効果を付けるために使う方もいます。
映像制作のプロには必須のソフトなのですが、イラスト制作に比べてユーザー数もチュートリアルも少ないです。
いろんな映像制作に使えて機能が豊富なので、アニメ制作はできていても私も全て使いこなせているワケではありません。
そういった状況のため、逆にこのソフト使って映像制作できると仕事にもとても有利だと思います。
常に万全のものを提供するために道具にも気を使っていきたいです
このようにクリエイターの仕事には意外と道具にお金がかかります。
ここをケチってしまうと制作物にも制作スピードにも影響が出てしまい、無駄な時間やお金を使うことにもなりかねません。
私にはこれでも最低限の装備で、良い仕事をするための必要経費だと考えています。
一通り会社員時代よりイイもの使っているので、精一杯活用して良い制作と仕事に繋げていきたいと思っています。