デジタルで仕事にしているイラストレーター、さらえみ(@saraemiii)です。
デジタルイラストひとつとっても、年々新しい機器やソフトがリリースされ種類も多くて迷いますよね。
これからデジタルイラストを描く人や独立したい人の参考になればと思い、私が使用している物を紹介してみます。

色々紹介していますが、趣味で描くか仕事で描くかコストを抑えたいかなどなど、自分の状況に合わせて選ぶのをオススメします。
使用ツールを変更次第更新しています。
執筆者のスペック
- フリーランス5年以上
- イラストもショートアニメも制作
- ブログ執筆もします
ペンタブレット
現在はWacomのIntuosProシリーズを使用しています。
「ProPen2」付き!
結構なお値段はしますが……10,000円以下の安いタブレットとは比べ物にならないくらい描きやすいです。
付属の替芯が豊富
ペンタブは毎日描いているうちに、ペン先の芯がすり減ったり板の表面がボコボコになったりします。筆圧強いと特に心配になるのでは。
このシリーズはセットで付属している替芯バリエーションが豊かなのと書き味悪くなってきたら下地のシートを張り替えると復活するので長く使えます。
あまり手首疲れたくないのでサイズは全体でA4以下の小さめです。
大きいサイズのタイプもあります。
板タブに慣れる方法
私はお絵かき掲示板やりまくっているうちに板タブに慣れました(古い・・・)
あまり時間かけて描いていられないのと、グダグダな線になっても『お絵かき掲示板だから仕方ない』って思えるので、楽しく描いてるうちに慣れてきました。
今だとライブ配信で描くのがペンタブに慣れる特訓になりそうです。

私の場合、どうしてもガラスの厚みが気になってしまうのと、板タブに慣れちゃったので、液タブにする気は今のところ無いです。
板タブのメリット
液タブと大きく違うのは、正面で画面を見ながら描けること。
机に顔を近づけるような体制にはならないので猫背になりにくく、画面から顔が離れているので目にも優しいです。
普段は、マウス一切使わず描画だけでなく、パソコン操作もペンタブだけで済ませています。
画面が広いのでマウスゴロゴロ動かすより早いので、持ち替えなくても良いし意外と便利。
ProPenは「2」がオススメ!
IntuosProには、ProPenというシリーズの2が付属しています。
ペンの描き味が進化して軽く描けるようになっています。
別売りのProPen1も試した事がありますが、1は芯がグラグラしてとても描きづらかったです。
ペンのみ別売りもあります
Intuos Proの「PTH-451」「PTH-651」「PTH-851」では使えませんので確認を。
最新ではBluetooth搭載!楽な体制で描けます!
Bluetooth搭載で、Bluetooth標準搭載のパソコンであれば問題なくコードレスで使用できます。
※USBで後付したBluetoothでは上手く接続できませんでしたので、Bluetooth内蔵PCで使うのをオススメします。

ディスプレイモニター
色に強いと評判なのはEIZO社製のモニターです。

EIZO製と他社製を並べて見比べると色数の違いが一目瞭然。
色の薄さ濃さの幅が全然違います。

印刷物やモニター毎に変わってしまう色を気にするなら、ColorEdge↑がおすすめです。
「AdobeRGB色域」をカバーし、認識できる色数が多く細やかな表現も可能なプロ仕様です。
ColorEdgeよりもコストを下げたい場合は、AdobeRGB色域より色数は少ないものの多くの機種に対応している「sRGB色域」をカバーした↓FlexScanがオススメです。
会社員時代から発色や長時間作業に向いているとEIZO製モニターは評判でした。
最近のモデルではモニターの枠がほとんど無くて画面が広く見やすいのも人気のひとつです。

絵を描くモニターを選ぶなら光が反射して見にくいのを防げる「ノングレア」や「アンチグレア」が良いです!
デュアルディスプレイでペンタブでの画面操作がしにくい場合
私はEIZO製のモニターをメインに、サブモニターを並べてデュアルディスプレイにしています。

タブレット板の描画範囲が1画面対応で描くのに慣れているので、2画面すべての範囲を対応設定にすると、横長になり絵がすごく描き辛くなります。
「ワコムタブレットのプロパティ」でデュアルディスプレイでも描きやすい設定に!
このような設定をして、1画面対応+右クリック設定をカスタマイズして左右画面を行き来できるようにしています。


3画面以上は要るのか微妙ですが、少なくとも2画面はあると映像見ながら作業したり資料見たりと、とても便利ですよ!

パソコンとOS
私はアニメーションなどの映像も制作するので、ソフトの都合上Windowsパソコンを活用しています。
クリエイター用パソコンが揃っていて、注文時にUSBの数や容量をカスタマイズできるパソコン工房で購入しています。
タブレット型PCでも充分作画できます
仕事でも使えるイラストアプリもたくさんありますし、合う人はこれで仕事されている方もたくさんいます。
WindowsならSurfacePro
MacならiPad
iPadだけで仕事はできる?
イラスト描いたり簡単なアニメ作ったりはできますが……
ファイルのやり取りが発生するので、iPadだけではデータの送信などが難しいです。
アニメーションや映像も触りたいなら…
私が現在アニメーション制作などにも問題なく使えているのはこちらの仕様に近いです。
名称 | 仕様 |
---|---|
OS | Windows10 Home 64bit |
CPU | Core i7 |
メモリ | 16GB |
GPU(グラフィックボード) | GeForce RTX 3060 |
SSD(いわゆるCドライブ) | 500GB |
HDD | カスタマイズ時に以下を指定 ・2ndストレージ→2TB HDD ・3rdストレージ→2TB HDD |
アニメーション制作の作業環境についてはこちら

複合プリンター
仕事はほぼ全てデジタルで納品するので、とりあえず手描きが必要な時のスキャンと、書類や大まかな色味などを確認する印刷が問題なくできるもので良いと思います。
私は↓こちらのもうかなり古い型を使っています。
昔、海外製のプリンターを使っていた時もあったのですが、インク代が高くてランニングコストが酷かったです。
仕事となると何かと印刷量が多くなるので、本体だけでなくインク代も考えて選ぶと良いです。
iPad Pro
発売時期やネット通信設定など世代や種類もあるのと、Apple Pencilは世代によって対応するiPadが違うので気をつけて選んで下さい。
外でのノートパソコン代わりに導入していました。
元々外ではノートPCで簡易ペンタブ付けて作業していたのですが、広げる分場所取るし使いづらかったのでiPadを導入。
iPadの便利な点
- ノートPCと違ってスマホのように一瞬で起動できる
- ノートPC+タブレットよりは嵩張らないので持ち運びしやすい
- 打ち合わせ等で、その場ですぐに作品を見せられる
- 便利なアプリでスライド制作が出来るので、プレゼンにも活用できる
- もちろんネットに繋げてブログ更新などもできる
- 携帯iPhoneなので何かと連携できる
メインPCもMacだともっと便利に使えると思います。

こうやってMac信者になっていくのか・・・
iPadのデメリット
- 画面が小さい
- ファイルの移動やスクロールなどがやり辛い
- パソコンほど自由度はない
- 私のように液タブに慣れてない人だと描き辛い
私はiPadでのイラスト制作では下描きまでにしています。
イラスト描くためのソフト
CLIP STUDIO PAINT PRO/EX
公式サイトのチュートリアルが豊富で制作方法がたくさん見つかるのもすごく良いです。
イラストの描き方本もCLIP STUDIOを使っているものがとても多いです。

以前は私も使いにくいなーと思っていたのですが、ぐんぐんバージョンアップされて今では誰もが使うソフトになっています。
カスタマイズをしっかりすると他には変えられないくらい使いやすくなります。
iPad版は月額料金が発生しますが、設定することで、パソコン版と同じ環境にできたり、同じデータを触ることが可能です。
機能豊富でイラスト制作が楽しくなる「CLIP STUDIO PAINT PRO」はこちら
「PRO」には充分イラスト制作に便利なツールが揃っています。3ヶ月の無料お試し体験アリ!



Adobe Illustrator

会社員時代に鍛えられてパス作画が得意なので、かなりの頻度で使っています。
ロゴ・バナー・図形などのくっきりしたイメージ作りにはかかせないソフトです。
Adobeソフトは他に比べて高額ですが、私は下記の通り他のAdobeソフトも使うため、ほぼ全ソフト+特典も使える Adobe Creative Cloudを年額支払いで導入しています。
Adobe Photoshop

昔から写真加工・描画ソフトとして有名なPhotoshopも使っています。

私の場合は、Photoshopでは綿密なイラストを描くのが難しいので、主に仕上げやグラフィックデザインに利用しています。
印刷からWEB用まで様々なグラフィックに対応、色の調整はやはりPhotoshopのほうがやりやすい印象です。
デジタル画像を扱う仕事なら必須のソフトなのではと思います。
Adobe系ソフトを複数使うならCreative Cloudを活用
Adobe製品はお高いですが、クリエイターとして仕事していくならいずれ必要になってくるソフトです。
2製品以上使うなら Adobe Creative Cloudを検討してみてください。
単体で購入するより安く、Creative Cloudでしか使えない便利ツールもあります。


アニメーション動画を作るためのソフト
Adobe After Effects

私はアニメーション制作に、このAdobe After Effectsを使って制作しています。
Adobe After Effectsは、イラストを組み上げてアニメにする他、モーショングラフィックや、エフェクト、3D映像まで対応していて、海外の有名な映画にも使われています。
イラストを華やかにする効果を付けるために使う方もいます
Adobe After Effectsは、プロの世界で難易度高い制作にも使われますし、初心者でも簡単な操作で動きをつけることもできます。
チュートリアルも豊富
映像制作のプロには必須のソフトなのですが、イラスト制作に比べるとユーザー数が少なく、チュートリアルは最近やっと多くなってきた感じです。


いろんな映像制作に使えて機能が豊富なので、アニメ制作はできていても私も全て使いこなせているワケではありません。
アニメ業界でもゲーム業界でも使われるプロ仕様のソフトです。
その他、仕事を支えているツール
イラスト制作からは少し離れますが、仕事にするなら必要なものを紹介します。
外付けHDD
仕事のデータが無くなっては困るので、バックアップ用にHDDを3TB~を導入しています。

イラストを制作するなら1TBもあれば充分足りると思います。
調べてみると、年々容量が大きく購入しやすい価格になっています。
オンラインストレージ
こちらもバックアップ用に使用しています。
あまりコストかけたくない…というのであれば、外付けHDDかオンラインストレージどちらかでも良いと思います。
Dropbox Plusでは2GB以上の使用は有料になり、Plusプランなら2TBまで使用できます。
Dropboxは「ソースネクスト」から購入すると少し安くなります
Dropboxは、写真や動画、ドキュメントにどこからでもアクセスできるサービスです。Dropboxフォルダにファイルを追加するだけで、パソコン、スマートフォン、Dropbox ウェブサイトなどに自動的に保存・同期されます。
セキュリティソフト
趣味でもセキュリティ対策はしたほうが良いと思っています。
私はウイルスバスター クラウドを長年使っています。
購入する際には、ある程度パソコンに慣れている人には必要のない有料オプションがあるので、それの有無を確認するのをオススメします。

1回うっかりオプション付けられてて通常より高い金額払ってた時期もありました(汗)それ以外は何の問題もないソフトです。
確定申告の補助ソフト

これがないと多分フリーランスの仕事できてないと思います(汗)
稼ぎがとんでもなく大きい、時間が勿体ない!という人は税理士さんに丸投げするケースもありますが、自分で金銭の流れを把握しておけるし余程でない限りはソフトを使って自分でやるほうがメリットあると思います。

確定申告についてはこちらも参考にどうぞ
確定申告についてのまとめと、オンライン上で提出できるようになったのでチャレンジしてみたレポートを書いています。

常に万全のものを提供するために道具にも気を使っていきたいです
このようにクリエイターの仕事には意外と道具にお金がかかります。
ここをケチってしまうと制作物にも制作スピードにも影響が出てしまい無駄な時間やお金を使うことにもなりかねません。
一通り会社員時代よりイイもの使っているので、精一杯活用して良い仕事に繋げていきたいと思っています。

