Live2DをVTuber作りやアニメーション作成にも使っているイラストレーター、さらえみ(@saraemiii)です。
昔は趣味で触っていたLive2Dですが、現在では仕事でのアニメーション作成にもLive2Dを活用しています。
Vtuberモデルを作れるソフトとして有名ですが、Vtuber以外のアニメーションでも使える奥の深いソフトです。
作り手目線で、Live2Dのメリット・デメリットをまとめました。
Live2Dで出来ること
Live2Dはイラストを擬似立体的に動かすためのソフトです。
以下のような特徴があります。
イラスト1枚をパーツ分けして設定するだけでアニメーションが作れる
本来アニメーションを作るには1枚1枚違う絵を何十枚も必要になります。
このLive2Dでは1枚の絵をパーツ分けしてアニメを作ることができます。
VTuberモデルを作れる
Live2Dは人の動きをカメラで取り込んで連動するキャラクター「VTuber」のモデルを作れます。
本やネットで作り方が調べやすく便利機能が満載なので、VTuber制作にLive2Dを使う人がとても多いです。
VTuber以外のアニメーション制作にも使える
カメラに連動させたVTuber以外でも、案内用キャラクターやゲーム内アニメーションなどでもLive2Dが使われています。
首を傾げたり、表情を変えたり、手を振る…といった、細やかな表情アニメーションに強いアニメーションツールです。
走る・屈む・回る…といった大きなアクションには向いていません(かなり頑張れば作れるかもしれませんが…)
正面絵を基本にしたアニメだけでなく、私の場合は表情が印象的な1シーンに使ったりもしています。
パソコン専用ソフト
Live2DはPCで扱うソフトです。
細かい作業になるので、スマホやタブレットで同じクオリティのアニメーションを作るのはほぼ不可能です。
スマホやタブレットでVTuberをしたいならこちら
無料版もあるけれど、しっかり制作するならサブスク課金が必要
Live2Dは、月額で有料ライセンスの購入が必要なソフトです。
フル機能が使える「PRO版」を年額購入がおすすめ
「キャラをしっかり動かしたい!」「最終的には応用にもチャレンジしたい!」「たくさん作って販売もしたい!」人には、『PRO版』で月額で1年使うよりもかなりオトクな『年額』購入がオススメです。
Live2Dのライセンス購入は、月額料金がかかります。
『年額』だと月額で1年使うより40%ほどオトクです。
年々使えば使うほど安くなる割引もあるので、長く使いたい人は年額がオススメ。
自分の利用スタイルによって使う月だけ支払うといったコスパ重視の使い方もできます。
無料トライアル版は「PRO版」を42日間も使えるので、イラストが出来てからソフトを使用開始して頑張れば、1体は試しに作れるはずです!
\トライアル版なら42日間無料!/
フル機能の「PRO版」無料の「FREE版」の違い
無料の「FREE版」はサイズやパーツ数がかなり限られます。
初心者がそれを気にしながらVTuber1体を制作するのは逆に難しくなってしまいます。
Live2D「PRO版」「FREE版」おおまかな機能比較はこちら
内容 | PRO版 | FREE版(機能制限アリ) |
---|---|---|
商用・営利目的の利用 | OK | 一般ユーザー および小規模事業者のみOK |
組み込み用画像データの出力 | 無制限 | 2048px 1枚まで |
適用できるレイヤー数 | 無制限 | 100レイヤーまで |
動作を管理するパラメータ数 | 無制限 | 30まで |
まとめて動かせるデフォーマ数 | 無制限 | 50まで |
パーツ管理できるフォルダ数 | 無制限 | 30フォルダまで |
描画順(レイヤーの前後)の設定 | 無制限 | 2まで |
オブジェクトの単体表示 | アリ | ナシ |
メッシュのコピペ | アリ | ナシ |
アニメーションのコマ打ち | 無制限 | 3コマ打ちのみ |
アニメーションの動画書き出し | 無制限(9.4MPまで) | 最大1280x720px |
※詳細は公式の「機能比較」をご覧ください。
PRO版は「一般ユーザー・小規模事業者」と「中規模以上の事業者」でも料金が変わります
直近の年間売上高1000万円未満の方が「一般ユーザー・小規模事業者」に当てはまります。
トライアル期間も終わって、どうしても「FREE版」でVTuberを作りたい人は……
無料の「FREE版」でのVTuberモデルの作り方をこちらにまとめました。
かなり制限があるので『触るのが初めての人』にはあまりオススメできません。どうしても無料で!という方は参考にしてみてください。
Live2Dでインストールされるソフトは2つあります
主にモデリング作業で触るのは「Live2D Cubism Editor」です。
「Live2D Cubism Viewer」は、動作確認や応用的な作業に利用します。
Live2Dのメリット
多くのユーザーが長く使っている理由は以下のとおり。
- イラストのイメージを壊さずアニメーションが作れる
- ユーザーが多いため作り方解説した本や動画も多い
- 簡易的にもハイクオリティにも作れる
イラストのイメージを壊さずアニメーションが作れる
これが最大のメリットです。
先述した通りパーツ分けや動かすための設定といった手間はありますが、イラストのイメージを壊さずクオリティの高いキャラクターアニメーションができます。
手描きで何十枚も描く通常のアニメーションだとかなり面倒くさいですし、1枚1枚描くとどうしても絵柄が変わって崩れてしまいます。
作業の効率がよく、愛着あるイラストそのままで、なめらかな動きが作れるため、Live2Dが多くのユーザーに選ばれています。
Live2Dの作り方を解説した本や動画が多い
2000年代後半から開発されている老舗ソフトというのもあって、歴史は意外に長く使用ユーザーも多いです。
そのため解説サイトや作り方を掲載した書籍もかなり多いです。
実際に私も参考になったオススメの本はこちら
初心者が1から作るのに、図解もたっぷりあっておすすめです。
私も動画やブログ内で作り方を解説しています
初心者がつまづきやすい点まで解説しています。
ブログでは、実際に作りながらまとめたので、便利な機能や作る時の注意点まで記載しています。
簡易的にもハイクオリティにも作れる
1度動作設定をすると繰り返し同じ動作を再現できますし、細かい動作をいくつも組み合わせて何通りもの動きを作り出すこともできます。
少ないパーツで単調でも動くキャラクターはもちろん、細部まで設定すると実写並のこだわったキャラクター映像まで作ることができるソフトです。
単純にVTuberモデルを作るためだけのソフトではありません。
使い方次第で色々できるのも類似ソフトには無いLive2Dの特徴です。
プロの現場でも使われているソフト
有名アプリやゲームにもとても多く使われています。
自分がよく遊んでいる有名スマホゲームにも使われていたりします!
仕事にもなる技術なので作り方を覚えるかいがあります。
いろんなソフトと連携できる
VTuber用の各社トラッキングソフトや、プロ御用達の映像制作ソフトAdobe After EffectsにもLive2Dは対応しています。
プロの現場でも使われるだけあって連携できるソフトが多いです。
作ったモデルを販売できる
Live2Dを使ったVTuberモデルは、販売することもできます。
先述しましたが、Live2D公式が運営している「nizima」という公式マーケットなら、初心者でも安心して取引できます。
Live2Dのデメリット
- 独特な作業工程を覚えるのが大変
- 月額課金なのでお金がかかる
独特な作業工程を覚えるのが大変
Live2Dで動かすには、独特な作業工程が発生します。
絵を描くペイントツールとは全然違う作業になるので、慣れるまでは大変だと思います。
仕事で制作する場合は、専門のモデラーさんに動きの部分をお任せすることもあります。
それでもイラストレーター側も作業工程を知っているほうがスムーズに制作できるので、覚えておいても損はありません。
作ってる時にわからなくなっても、解説している方が多いので大抵のことはネットで調べれば解決します。
初心者向け「まず1体を作りたい!」という人はこちらへ
本格的に作るにはお金がかかる
Live2Dは無料でもそれなりに作ることができますが、かなり機能制限されています。
機能制限を無くして、しっかりキャラクターを作りたい場合にはPRO版の月額課金が必要です。
月額・年額・学割…と自分にあった支払い方法が選べますし、年額だと月額よりかなりオトクになります。
Live2Dはいろんな可能性を秘めているソフト
Live2Dは自キャラをリアルに動かすことも、ガッツリ勉強して活用しているゲームなどの業界を目指すこともできます。
1枚絵を動かせるソフトは他にもたくさん存在しますが、イラストを崩さずになめらかな動きでキレイに作れるのはLive2Dだけです。
プロが使うだけあってメリットが大きく今後の発展も期待できるので、これからのクリエイターにも充分オススメできます。
もっと触れるクリエイターが増えれば、新しい活用方法も増えるのでこれがきっかけになればうれしいです。
トライアル版でもかなり長い期間触れるので、まずは試してみてください。