Live2D制作もしているイラストレーター、さらえみ(@saraemiii)です。
Vtuberとして動かす時にショートカットキーでリアクションさせることができます。
そのためには、リアクションさせたいアニメーションを作り専用の組み込み用ファイルを作成する必要があります。
今回は専用の組み込み用ファイル「.exp3.json」「.motion3.json」の作り方を紹介します。
ファイル名がたくさん出てきて結構ややこしいです!
が、これが設定できるとVtuberキャラクターにいろんな独自の動きをつけられます。
「.exp3.json」「.motion3.json」とは?
Vtuberとして動かす際にショートカットキーで表情変化やポーズをさせたい時に必要な、Live2Dモデルの組み込み用データファイルです。
主にアイテムや表情をON/OFFで出したいものは「.exp3.json」(表情データ)
動作を組み合わせてアニメーション的に表現したいものは「.motion3.json」(モーション)
で、作成していきます。
表情データやモーションをショートカットキーに設定する方法は…?
Vtuberになれるソフト…トラッキングソフトによってショートカットの設定方法は違います。
各種トラッキングソフト紹介を参考にしてください。
Live2D Cubism Viewerを使って「.exp3.json」データを作成
ON/OFFで変化させる「.exp3.json」データを作成します。
帽子やメガネといったアイテムのON/OFFや、テレ顔や青ざめといった表情変化に最適です。
一部トラッキングソフト上でも作成できますが、他ソフトでエラーが出やすいです。
Cubism Viewerを使って作成することを推奨します。
「.moc3」ファイルを書き出す
Live2D Cubism EditorでLive2Dモデルを開きます。
「ファイル」→「組込み用ファイル書き出し」→「moc3ファイル書き出し」を選択します。
書き出し設定は、使いたいトラッキングソフトによって違う場合もあります。
「OK」をクリックすると「.moc3」ファイル含めたいくつかの組み込み用データが書き出しされます。
Live2D Viewerで表情を作り「.exp3.json」データを書き出す
Live2Dのもうひとつのソフト「Live2D Cubism Viewer」を開きます。
先程書き出した組み込み用ファイルの「.moc3」か「.model3.json」を開きます。
「ファイル」→「追加」→「表情」で名称設定をすると…
空の「.exp3.json」が出来上がります。
何も設定されていない空の「.exp3.json」が出来上がります。
左上の枠から編集したい「.exp3.json」を選びます。
左下の欄で、ON時に表示させたいパラメータにチェックを入れ、ON時の数値にします。
フェードイン・フェードアウト欄は、切り替わる時間を設定できます。
左上の枠の「.exp3.json」を右クリックして「保存」で「.exp3.json」に動きが保存されます。
フォルダを右クリックして「全ての表情を保存」で、指定フォルダへ一気に「.exp3.json」を出力することもできます。
より複雑な動きをする「.motion3.json」を「.exp3.json」に変換する方法もあります。
下記↓で説明しています。
「.motion3.json」データを作る方法
いくつもの動作を設定できる「.motion3.json」データを作成します。
汗をかかせたり、驚かせたりといった、ちょっとしたリアクションに最適です。
専用のアニメーションを作る
「.motion3.json」用にアニメーションを作ります。
アニメーションを作成する方法は↓こちらが参考になります。
アニメーションの作り方はこちら
Live2D Cubism Editorを使って「.exp3.json」「.motion3.json」用のアニメーションをシーン別に作ります。
作ったアニメーションを「.motion3.json」として書き出す
「シーン」タブにて、アニメーション作成時に作ったシーンから書き出したいシーンを選びます。
「ファイル」→「組込み用ファイル書き出し」→「モーションファイル書き出し」をクリック。
「モーションデータ設定」ウィンドウが出るので、対象モデル等を指定して「OK」を押すと「~.motion3.json」保存ができます。
「書き出しシーン設定」で「全シーンを出力」にすると、対象モデルに付随している全シーンが複数の「~.motion3.json」として一気に保存できます。
「.motion3.json」を「.exp3.json」データにする方法
Live2Dのもうひとつのソフト「Live2D Viewer」を開きます。
「~.motion3.json」のモデルの「.moc3」ファイルか「.model3.json」ファイルを開きます。
「.motion3.json」と「.model3.json」と似たファイル名なので気をつけて!
「ファイル」→「読み込み」→「表情用モーション」を選び、作成した「~.motion3.json」ファイルを読み込みます。
読み込みに成功すると、左上のファイル一覧に「~.exp3.json」が追加されています。
モデルを置いてある場所にも 「~.exp3.json」 のある「expressions」フォルダーが出力されています。
これで「~.exp3.json」作成が完了です。
「Live2D Cubism Viewer」で「.motion3.json」のアニメーションを確認する
Live2Dのもうひとつのソフト「Live2D Cubism Viewer」で「~.motion3.json」に含まれたアニメーションを確認できます。
「~.motion3.json」のモデルの「.moc3」ファイルか「.model3.json」ファイルを「Live2D Viewer」で開きます。
「~.motion3.json」を直接左上のフォルダやファイルが並んだウィンドウへドラッグします。
「motions」フォルダーに表示される「~.motion3.json」を選択すると、下部に「再生」ボタンが出てプレビューできるようになります。
「.exp3.json」「.motion3.json」の動作がおかしい時は…
実際にトラッキングソフトで試してみたら、思ったように動かない場合があります。
様々な原因がありますが、そんな時はこちらを試してみてください。
私が作った際に引っかかった&解決したものを記載していきます!
モーションの終了静止時間を1秒以上延ばしてみる
「.motion3.json」作成時のアニメーションが終わりギリギリまで動作をしていると、実際に動かした際に途中までしか再生されなくなる場合があります。
アニメーションが終了して、モデルが完全静止した時間を1秒以上つけて「.motion3.json」を作成してみてください。
終了時にデフォルト値に戻っているか?
「.motion3.json」の終了時にモデルのパラメータがデフォルト値に戻っていないと、他の動作を再生した際に前のパラメータが残ったまま動いておかしくなる場合があります。
モデルが完全静止した際のパラメータがデフォルト値に戻っているか確認してみてください。
Live2DとトラッキングソフトでFPSが合っているか?
Live2Dで作成時のFPSとトラッキングソフトのFPSの数値が違っていると、早回しやゆっくりで再生されてしまいます。
どちらもFPS設定できる項目があるので、確認してみてください。
「Cubism Viewer」で保存した「.exp3.json」や「.model3.json」を使用しているか?
「Cubism Viewer」ではなく、トラッキングソフトを介して「.exp3.json」は作れてしまいます。
が、それを使うと反応しない場合もあります。
さらに、「Cubism Viewer」で「.exp3.json」作成時に一緒に保存した「.model3.json」でないと反映されない場合もあります。
「.exp3.json」「.motion3.json」が出来たらトラッキングソフトへ反映
Vtuberになれるトラッキングソフトは数々の種類があります。
各ソフトによって設定方法が違うので選んで参考にしてください。