デジタルでショートアニメーションを制作している、さらえみ(@saraemiii)です。
キャラクターの表情ひとつとっても表現によって、魅力は随分変わります。
1枚のイラストでもそうですが、今回はアニメーションでの表情表現の違いをまとめてみました。
「もっと魅力的にキャラクター表現したい!」「Live2Dを使って表現したい!」人の参考になると思います。
割とアニメーションの世界では使われている技術で、ちょっと変えるだけで魅力がグッとアップします。
表情の表現が作りやすいVTuberでおなじみの「Live2D」キャラクターを使って解説していきます。
驚きの表現で違いを比べてみる
細かい動かし方の前に、どんなに違うかを見比べてみてください。
驚いた表情を簡単に作ってみた例
驚く前後で表情が違い、目立つエフェクトもあるので、これでも充分「驚いてる」意味は伝わります。
色々追加してリッチに表現してみた例
同じ「驚き」の表情でも、明らかに動きが増えてより人間らしい魅力的なキャラクターになります。
ちなみに…
これを1枚1枚描く通常のアニメーションだとすごく手間と時間がかかるのですが、Live2Dだと本体を制作する手間はかかりますが、動かすための作画はしなくて良いので比較的かんたんに付けられます。
リッチな表現をするためにやったこと
実際にどんな動きを追加しているのか詳しく説明します。
目を閉じる前の予備動作をつける
最初に、目を閉じる動きの前に少し顔を上げる動作を入れています。
このひと味をつけるだけで動きの豊かさが変わるので、手間のかからないLive2Dでは積極的に付けていきます。
驚く前に目を閉じる動作をつける
どんなアニメーションでもよく使われる予備動作です。
目を閉じるだけでも効果はありますが、下を向くことでキャラクターのシルエットも変わってより効果的に見えます。
少しの動作でも動く部分が多いほどリッチには見えます
(もちろんその分手間はかかりますが…)
驚いた時の髪の毛の動きをつける
驚きの表情が決まっても、それまでの動作に紐付いた髪の毛の動きもつけるようにしました。
Live2Dの標準パラメーターにある「髪揺れ」では表現出来ないので、専用に「髪浮き」パラメーターを作っています。
髪の毛の動きをつける事でより豊かな表現になります。
「予備動作+髪の毛の表情」で魅力的なアニメーションに
「驚き」ひとつとっても、以上のような動きを追加することで魅力の違ったアニメーションが出来上がります。
動きが多いと人間らしさが強くなり、愛着や親近感の湧くキャラクターになります。
実際の人間の動きよりもすこし誇張した動きにはなりますが、これが二次元で表現する醍醐味だと思います。
同じ効果で他にもこんな動きを作りました
リッチvs省エネ…どちらの表現でも正解
ちょっとした動きを追加することで、魅力が増すアニメーションの作り方を紹介しました。
動きが増すことで魅力はアップしますが、必ずしも動きの多いアニメーションが正解ではありません。
ぬるぬる動かすよりもテンポ重視で動かしたい時は、枚数少ない方が効果的な場合もあります。
キャラクターの性質や使う場面、出したい効果によって、どちらが適しているかは違ってきます。