メインPCはデュアルディスプレイにしているイラストレーター、さらえみ(@saraemiii)です。
モニターにも様々な仕様があります。
特にイラストは色が思うように出ないと困りものですし、大きな買い物になるので選ぶのも大変です。
絵描きとしてモニターを選ぶ際に気をつける点をまとめていきます。
クリエイター用に最適な物を探すには知識が必要というモニター沼。
自分の備忘録も兼ねて調べてみました。
クリエイター向けに評判高いEIZO製が1番頼もしい!
結論から言うと昔からプロ向けとして有名なEIZO製を選べば問題無いです。
EIZO製でも種類は色々ありますが、大きく分けてこの2つ。
プロ向け高品質「ColorEdge CSシリーズ」
こちらは27インチ
- 解像度 WQHD
- Adobe RGB 99%カバー
- 滑らかなグラデーションを表現する補正回路
- アンチグレア IPSパネル
「ColorEdge」は写真家や実写映像向けの別モデルもありますが、イラスト向けは「CSシリーズ」がオススメ。
写真家向けのとても精密な色調整を省いてコスパ良くしつつ、輝度と色合いを維持し、目の疲れも軽減。
長時間作業するイラストレーターに持ってこいの仕様になっています。
印刷サイズの確認に最適な24.1インチ・27インチモデルが揃っています。
こちらは24インチ
24.1インチは、解像度がフルHDより少し大きめWUXGA(1920×1200)
27インチより劣りますが、世の中にあふれるモニターの主流がフルHDなのでこれでも充分事足ります。
あまり市場に出ていませんが「CS2410」は、Adobe RGBをカバーしていないベーシックモデルなので注意。
疲れ目軽減ビジネルモデル「FlexScan」
こちらは27インチ
- 解像度 WQHD
- sRGB 準拠
- アンチグレア IPSパネル
- ブルーライト約80%カット
ビジネス向けモデル「FlexScan」は、Adobe RGBをカバーしていない分「ColorEdge」よりは劣ります。
一般的なモニターのほとんどがsRGB規格なので、こちらでも充分と考える事もできます。
最近では、iPhone等がsRGB以上をカバーしてきているので、クリエイターがsRGBに頼るのは年々厳しくなってきていると思います。
RGB規格以外では、IPSパネル採用、疲れ目軽減に全振りしてるなど、イラスト向きと言えます。
こちらは24インチ
「FlexScan」にも24.1インチのフルHDより少し大きめWUXGA(1920×1200)モデルがあります。
「FlexScan」はクリエイター以外にも対応している分、「ColorEdge」より多くの種類が展開されているので、選ぶ際にはご注意を。
選ぶ時のポイント
クリエイター用にモニターを選ぶ際に考えるポイントです。
会社員時代の制作会社では、ここまで意識してモニター揃えられてなかったですね。社員分用意するとなるとものすごい経費にはなりますからね…(汗)
色域
色を扱う範囲(色域)が広いほど発色良く映ります。
標準規格で有名なのはこの2つの色域。
sRGB
その名も「standard RGB」と呼ばれるように一般的な機器が対応している色域。
AdobeRGB
sRGBより広い色域のため、発色良く繊細な表現が作品作りにも役に立ちます。
なるべく広い色域で作業することでキレイな色の作品を目指せる一方、見る側のモニターや印刷機器が広い色域では無い場合はその効果も薄れるので、一般的な色域がカバーできていれば良いという考え方もあります。
AdobeRGBでキレイに制作していても、一般的なモニターに映したり、色調整未対応の機器で印刷するとくすんで見える場合があります。
とは言うものの…最近ではiPhone等のApple製品がsRGBより広い色域になっているため、作る側はsRGBカバーできていればOKとはいかなくなってきていると思います。
視野角
見る角度によって見えにくい見え方が変わる視野角。
スマホでは覗き見防止に活用される事もありますが、作業用PCモニターでは見る角度で変わっては困ります。
そこで作業用にオススメの規格がこちら。
IPS方式
視野角が広いので、どの角度でも見やすく、コントラストが優しく長時間作業になりやすいイラスト向けな規格。
クリエイター向けモニターや液晶タブレットなどにも採用されている「IPS方式」がイラストレーターにオススメです。
反射・映り込み
スマホを触っていて自分の顔が映り込む事ありませんか?
長時間作業中に、顔が映っていたり照明を反射していると集中できませんし、目の負担にもなってしまいます。
モニター選びの際は「アンチグレア」「ノングレア」「非光沢」といった反射を軽減した規格を選びます。
画面解像度
解像度が高いほど鮮明に表示されます。
現在よく見かける画面解像度は以下の通り。
フルHD(1920×1080)
テレビやYouTubeなど、現在一般的に普及している解像度。
WQHD(2560×1440)
フルHDより高い解像度で、複数の作業や高品質の画像映像を見るのに適しています。
UHD 4K(3840×2160)
フルHDの約4倍の画素数、補完技術で拡大にも強い、高精密な解像度。
TVやモニターでも4K規格が出ていますが、対応した放送やコンテンツが少なく、まだ一般的と言えるほどの普及はしていません。
他の規格と同様に、作る側が高い解像度でも見る側が対応していなければ意味が無いという考え方があります。
4K・8Kで制作することは滅多に無い上、高解像度すぎるとPCへの負担もかかるため、フルHDやWQHDで充分です。
画面サイズ
作業環境によりますが…
23~27インチが、机に置けて見やすい大きさになります。
大きめのノートPCだと16インチあたりが主流だと思うので、デスクでしっかり作業するならそれよりも大きいモニターで快適に制作したいですよね。
広いリビングでTV並の大きさの環境も整えれば出来そうですが…それはそれで長時間作業にはとても疲れそうですね。
入出力端子
PCに繋げて使用するモニターなので、どんな端子に対応しているかも重要なポイント。
様々な端子規格がありますが、代表的なものは以下の通り。
USB
差し込み向きを間違えやすさでお馴染み。
周辺機器にたくさん使うので、モニターにも端子があると便利。
USB Type-C
向きを考えなくても良い万能端子。
モニター接続以外にも何かと使うのであると便利。
D-Sub15ピン
ブラウン管繋ぐのに使われた、とても古い規格の端子。音声には非対応。
DVI
デジタルに対応しているけれど、とても古い規格の端子。音声には非対応。
DisplayPort
超高品質だけど一般向けには流行らなかった端子。
1本で音声も映像も送受信可能。
HDMI
現在、TVやゲーム、PCなどで活用されてる主流の端子。
1本で音声も映像も送受信可能。
とてもざっくり説明ですみません。
繋ぐPCを見て判断してほしいですが、HDMIやUSB TypeCがあって、WEBカメラやマイクなどで使いやすい通常のUSBもいくつかあると便利です。
高さ・角度調整
モニターが高さや角度も調整できると快適環境を作りやすいです。
イラストは特に長時間作業になりやすいので、少し角度つけたほうが姿勢を保ちやすくなります。
その他
そんなに重要ではないですが、考慮しておくと良いのがこのあたり。
ケーブルホルダー
ごちゃごちゃしがちのモニター裏ケーブルまわりをまとめられます。
あるとかゆいところに手が届く感覚で助かります。
耐震マット
高価なモニターになると耐震性も大事。専用の耐震マットを販売しているメーカーもあります。
モニターの厚み
WEBカメラを設置する際、モニターの厚みが分厚すぎると置けない場合も。
モニターアームの対応/非対応
モニターアームを使うと、スッキリした広い机周りを作る事もできます。
今すぐでなくても将来そうしたい場合は、検討するべき点です。
モニターを安く揃えたいならこのあたりがオススメ
安い分性能が低くはなりますが、IPSパネルで色に強い物はこのあたりです。
私も以前、趣味用に使用していたり、今でもサブモニターとして使っているメーカーです。
- 解像度 WQHD
- sRGB 100%
- アンチグレア IPSパネル
- 解像度 フルHD
- アンチグレア IPSパネル
快適な環境でストレスの無いイラスト制作を
デジタルイラストの環境整備は、多くの要素を考えないといけないので大変ですよね。
でもストレスの無い環境を整えると必ずパフォーマンスに良い影響を与えてくれます。