発注・納品・請求までイラストレーターの仕事の流れとは

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当たり前と思ってたこともフリーになってから覚えたことも多い、イラストレーターさらえみ(@saraemiii)です。

イラストレーターの仕事の流れはなんとなくわかっていても、実際やるには細かい事がわからなくてハードルを感じますよね。

実際に私が仕事でイラスト制作する際の細かい流れをまとめてみました。

もくじ

【1】メールで依頼の相談をいただく

私の場合、ほとんどメールでご相談をいただきます。

入力しやすいように、コンタクトフォームを設置しています。

仕事を受ける窓口としても、メールフォームがあると説得力が増します。

変なメールが来ても、ある程度はフィルタリングできますし、パソコンにもウィルス対策ソフトを有料で配備しているので安心です。

さらえみ

私は電話が苦手なのもあって、問い合わせ後のやりとりもメールで済ませることが多いです。

もし少しでも怪しいと感じたら・・・ひとまず検索して調べる

依頼内容が自分のサービスとズレていたり、文面がおかしかったり、メールだけでも意外と怪しさは感じ取れます。

少しでも不安に思ったら、まずは会社名や担当者名を調べて公式サイトや法人登録情報などを確認しておくと、断るかどうか警戒しながら受けるか等の判断材料になります。

仕事でのメール挨拶文がわからない時は・・・

『ビジネスメール』や『メール』『挨拶文』などで調べると、文例がたくさん出てきます。

フリーランスや接客が未経験だと、慣れないうちは違和感を感じてしまいますが、何件か取引していくと相手側からの文面も参考になり、馴染んできます。

【2】見積りを出す

きちんと値段を出さないとどちらも困るので、見積もりを出します。

メールで簡単に提案することもありますし、必要と感じたら書類として出しています。

細かい仕様が発注後に決まることも多いですが、後から加算しないよう予想される仕事内容から算出しています。

値段の決め方がわからない場合・・・

『描き込む量』『サイズ』『納期』と、様々な観点から値段は算出しています。

技術職は『単純に時給で・・・』とはいかないのですが、私は作る物によりますが経費や利益からある程度の時給は決めていて値段を出しやすいようにしています。

イラストやデザインの市場を見て、自分の力量や責任を考慮して考えていくのもアリだと思います。

当然『駆け出しの頃』と『実績が積み上がった今』では、お値段は上げています。

相手の予算がわからない場合・・・

どーん!と見積もりを出しても、相手の予算によっては通らないかもしれません。

多少割引してもやりたい仕事の場合には『予算足りないようでしたらこんな提案もあります』と伝えたり、3種類のお値段にわけたメニューを提案したりしています。

【3】正式発注へ

見積もりに納得いただいたら正式に発注をいただきます。
これもメールでご連絡いただいています。

契約書はどうする?

契約については知人の司法書士さんに聞いたところ、厳密に言えば口約束でも『契約』にあたるそうです。

口約束では「言った言わない」になるので、書面が必要になるわけですが、私の場合は『何かあった時に証拠となるように』ビデオ通話等で決まったことでもメールに残すようにしています。

ただ、納期が長く高額になるアニメーション制作や、定期依頼、販売権など条件が必要な場合には、契約書を発行します。

契約書は検索するといろんなテンプレートも出てきます。

私が弁護士さんに相談して作ってもらった契約書を、テンプレートにしてnoteの『フリーランス独立ガイド』にて公開しています。

駆け出しの人ができるだけ早く仕事を獲得する方法や膨大なお役立ち情報も詰め込んでいるので、もし良かったら見てみてください。

【4】細かい制作内容を聞いて仕様を決めていく

発注が確定したら、ラフに取り組む前に仕様を聞いていきます。

作ってみたら「サイズが違っていた・・・!」なんてことにならないように、聞いていきます。

聞きたい項目が多い場合に活躍!ヒアリングシート

イラストだとメールでも充分制作内容を聞ける情報量なのですが、アニメーションとなると『再生秒数』『シーンごとの要望』などイラスト以上に必要な項目があります。

メールだとややこしくなりそうなので、スプレッドシートやExcelで入力しやすいヒアリングシートを送っています。

相手もじっくり考えながら書き込めるのでオススメです。

相手によっては仕様がわからない場合も・・・

クライアントが、初めてクリエイターに発注する場合、どういった仕様が必要なのかわからないケースもあります。

内容を聞いてみて、相手が細かい仕様について不明そうな場合は、要望から『サイズ』『描く内容』などを予想してこちらから提案すると良いです。

【5】ラフに取り掛かり確認してもらう

一通り制作するものが決まったら、ラフに取り掛かります。

清書時の修正を防ぐには・・・

複数ラフを出して選択してもらう方法があります。

たくさんありすぎると選べないので、2、3種類が良いです。

1つは自分が気に入っているものがあると、今後の作品の傾向を考える参考にもなります。

あと私の場合は、色や雰囲気をできるだけ仕上げに近い状態にしていきます。

『線画だけで見る』のと『色付きで見る』のでは印象が随分違うので、お客さんにわかりやすいよう、できるだけ彩色済みのラフにしています。

【6】清書に取り掛かる

ラフでOKもらったら清書に仕上げていきます。

使うツールは、イラストだけでもAdobe Illustratorを使ったりCLIP STUDIO PAINT PROを使ったりと様々です。

修正に回数制限は付けるべき?

ラフでも清書でも修正がかさむ場合もあります。

事前に修正回数制限を付けておくのも全然アリです。

それでも修正が重なりあまりにも完成が見えない場合は、相手もこちらも時間を多く使ってしまうので、『お金を貰わずにキャンセルする』のも、本当の最終手段として持っていて良いと思います。

【7】納品

清書が完了したら納品します。使用用途に応じてサイズなどを調整します。

相手さんで色や形をいじってクオリティが下がったら良くないので、基本的に作業データはお渡ししないようにしています。

データで納品する時に活躍するサービス

オンラインストレージを利用しています。
パスワードやダウンロード期限が付けられるので安心感はあります。

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シンプルで使いやすいDropboxも便利でよく活用します。

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【8】請求書を発行する

納品が完了したら請求書を発行します。

個人の方だったり、金額が大きい時には、制作途中や納品前に請求する場合もあります。

消費税と源泉徴収税

消費税は、料金に足す場合がほとんどですが、極々たまに「内税で」という案件もありました。

源泉徴収税は通常付ける(請求額から税金分引いてもらう)のですが、5万円以下の報酬であったり、法人や従業員を雇っている個人事業主ではなく、一般の方や個人事業の方が取引相手の場合には源泉徴収税は付けません。

誤解がないように、請求書につける前に相手と確認しておくと良いです。

確定申告や見積書・請求書は、確定申告ソフトで作れる

面倒な確定申告は、見積書や請求書も作れるソフトだと、かなり作業がシンプルになります。

マネーフォワードだと、入力していくうちに確定申告の知識が付いていくのでオススメです。

さらえみ

確定申告ツールはいろんな種類がありますが、私はMoneyForwardシリーズを愛用しています。
税金についても自動計算してくれるので、ミスがなくて便利です。

確定申告についてはこちらも参考にどうぞ

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実際に経験してみるとすぐに慣れます

私も独立前に色々調べたのに「やってみたらここは違ったぞ」ということもありましたが、やっていくうちにすぐに慣れて、何年も続けることができました。

特に現在は、便利なインターネットツールもたくさんあるので、うまく活用して不安を取り除きながら進められます。

『習うより慣れよ』という感覚がピッタリなので、独立前に小さな仕事で流れを掴んでみると、大きな不安を感じず取り組みやすくなると思います。

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