アニメーター「動画マン」の仕事の流れを紹介

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寝泊まりしながら働いていた元アニメーターの、さらえみ(@saraemiii)です。

アニメーターって実際どんな仕事なのか、最近ではTVでたまに特集で見る機会もありますが、現場の細かい流れは知らない人が大半です。

今回は私も経験したアニメーターの「動画マン」がどういった作業をするのか紹介していきます。

さらえみ

私がアニメーターだったのは随分前なので、現在の現場では少し違うところもあるかもしれません🙏

ちょっと知りたいという方の参考になれば幸いです。

もくじ

「動画マン」とは?

アニメの動きを作り、線画を清書していく工程を担うのが動画マンです。

作画監督や原画マンから原画を受け取り、制作した動画は仕上げへと進行していきます。

アニメーターとして最初に入る工程でもありますが、居ないとアニメが全く成立しない重要なポジションです。

原画が詰まったカット袋を貰います


カット袋の中にはタイムシートと原画や作画監督修正が入っています。

黄色や水色の薄い動画用紙は作画監督修正です。

タイムシートとは

1カットの原画・動画・セリフ・カメラワークの情報が詰まった大事なシート。

最終的に撮影やさんが映像フィルムにする時まで使うものです。
動画マンは、作画監督や原画マンが書いた情報を元に動画を作ります。

1カットとは

画面が切り替わって、次の切り替わりまでを1カット。
1カットごとに原画や動画は作られていきます。


こんな感じのタイムシートが動画マンに渡されます。

点で打ってあるのが原画の間に必要な動画。
だいたい1秒24コマで、2コマ~3コマに1枚入ってます。


すでに原画マンによって書き込まれてた情報を元に動画番号を書いていきます。

必要な枚数動画ナンバーが確認できます。

恐ろしくなめらかなアニメーションは1コマ1枚書いています。

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原画をなぞり、放送用の線に仕上げる


まず原画と同じ絵を動画用紙にトレスします。

トレスといっても、そのまま放送に載る線。原画のニュアンスが崩れたり、カットごとに線が違っては、違和感のある安心して見れないアニメになってしまいます

どんなロングな髪の毛でも、途切れずしっかり統一した線幅で、原画のイメージと寸分違わず、とても丁寧になぞります。

線幅の調整がしやすく描きやすいためシャーペンでなく鉛筆で作画しています。

この説明図では単純な絵だけど、実際のアニメは細かく綺麗なもの多いですよね。

クリンナップというのですが、放送に直に影響するので動画マンの練習はまずひたすらこれを覚えます。

動画を作成


原画を元に枚数分動画を作ります。

下書きをして、ペラペラと動かし問題なければ、原画同様にクリンナップ。

簡単な動画だと下書き省いて割ることもあります。

カットに必要な枚数分できれば終了です。

次の工程、仕上げ屋さんに送り、パソコンに取り込み彩色等してもらいます。

それぞれの工程でプロの力が発揮されます

この一連の作業が動画マンのお仕事です。

さっくりと紹介しましたが、決して簡単な作業ではなく、それぞれの工程でプロの力が発揮されます。

新人さんなら間に先輩のチェックも入ったりします。

このような流れで、大人数でも運用でき、クオリティの高さを保った、商業アニメーションが作られています。

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