イラストレーターとして営業するにあたって、作品はもちろん大事ですが、それにプラスして他の人とは違う「強み」もあると仕事を呼び込みやすくなります。
ここでは意外と見落としがちな「強み」を探すポイントを紹介していきます。
今は自分の強みを意識できるようになってきましたが、最初の頃は意外にも「こんな事で共感して仕事くださるんですか⁉」という発見がたくさんありました。
技術以外の強みが仕事を呼んでくる
絵の上手い下手だけでは、似たような絵柄の人がいたり、もっと上手い人がゴロゴロいたりと、仕事を依頼する側がイラストレーターを選ぶのに迷ってしまいます。
そこで、他の強みとなる情報もあると「近くて頼みやすいからこの人に」「急ぎの案件だから早くあげてくれそうなこの方に」と選ばれやすくなります。
強みのひとつとしてこちらも考えてみると効果的
個人的にはこちらが一番重要な強みになると思いますので、仕事獲得に悩んでる人は読んでみてください。
仕事の強みになる例
強みは作るものではなく、既に自分が持っているものです。
オールマイティーな人はそうそういませんし、無理に強みを作ろうとすると仕事での失敗に繋がりクライアントに迷惑がかかってしまいますので、自分のできる事で強みにするのをオススメします。
以下に例としてあげてみました。
スピード
大量制作可能、短納期OKは大きな強みですよね。
書籍やゲームなど大量のイラストが必要な媒体で喜ばれそうです。大きなウリにしなくても納期を示しておくのも親切ですね。
場所
依頼したいクライアントの近くで活動していて、いつでもお会いして打ち合わせできるのも強みになります。
逆に、地方で活動している方がどうしても仕事の多い東京へいつでも伺えます!というのもアリです。
私は大阪住まいで、東京ほどじゃないにしても比較的仕事がある地だとは思いますが、同じ大阪でも田畑のある田舎のほうなので、インターネットを駆使して関東中心に他府県からの仕事も受けるようにしています。
打ち合わせ方法
実際にお会いして打ち合わせるのか、オンラインだけでもメールなのかチャットなのかビデオ通話できるかなど様々な選択肢があります。
全てに対応!も魅力的ですし、どれかに特化したヒアリングが可能というのも強みのひとつになります。
喋るほうが得意なら対面や電話、ビデオ通話がベストでしょうし、文章のほうが提案しやすい方はメールやチャットになると思います。自分の得意にあわせるとストレスの無い仕事にも繋がります。
出身地
強みというにはインパクトが無さそうに見えますが、出身地を見て「同じ出身地だから」「この地域をテーマにした依頼をしたくて」という相談が実際にあります。
出身地に特化したイラストレーターさんもいらっしゃいます。
作り方…デジタル/アナログ
デジタルで描くかアナログで描くかも強みになります。
今の時代はデジタルで描く方が圧倒的に多いと思いますが、味のあるアナログを求める仕事もあるはずです。
弱点・コンプレックス
コンプレックスを抱えている、克服した、という経験を持って、それをテーマにした作品作りをすると、共感されたり勇気づけてあげられたりと大きな強みになります。
過去の経験・生活状況
昔スポーツをしていた、子育て中などの経験や状況もその人の強みになります。
とあるテーマの仕事を依頼するなら経験された方のほうがやはりクオリティにも説得力が出ます。
趣味や長けた分野
趣味で好きな分野には興味のない方より絶対にくわしいはずです。それをアピールしておくと、その分野に関する仕事が舞い込む事もあります。
イラストとは違いますが、アニメグッズデザインの仕事はアピールしていたらご依頼いただけたお仕事です。
それまで独立前もグッズデザインやパッケージデザインの経験は一切ありませんでした。
自分では強みを見つけにくい人は
自己分析ツールを試してみる
客観的に自分を見れる自己分析ツールを使うと「そういえばそうかも」と感じる強みを発見できます。
その時の気分で回答するものもあるためツールによって違う結果が出る場合もあるので、変にのめり込みすぎず参考程度にやってみるのをオススメします。
例えば以下のようなツールがあります。普通に楽しんで出来ますが、認識してなかった意外な発見もできます。
エムグラム診断
質問に答えて8つの性格が分かる性格診断テスト。かなりの種類があるので診断が誰かと被る事はまず無いです。
私は警戒心や慎重さが高いと出ました。
なるべく正確なものを出そうとする反面スピードが出せないタイプ。
感受性も高めなので他人に影響され振り回されやすいです(笑)
エゴグラム診断
エゴグラム診断も数々の質問に答えて結果が出る診断で、5種類の性格要素からどれが強いかがわかる内容です。
エゴグラム診断で検索すると色んなWEBサイトが出て来ます。どちらで診断しても大差無いと思います。
エゴグラムでは生産性や行動力が高く、厳しさゆえうっかりすると冷淡にも見えてしまうと出ました(汗)
強み探しにもなりますが、今後の行動を見直すきっかけにもなります。
動物占い
昔流行ってたそうですね(知らなかった)生年月日で12種類の動物に分類されます。
上記サイトではさらに、他人からこう見られやすい「表面」や考える際の「意思決定」など細かい部分まで診断されます。
個人的には最初ピンと来なかったのですが、他の人の診断結果と比べていくと共通点がハッキリ見えてきます。
私の場合は、物量出せる速い印象の表面チーターですが、本質は楽しさを重視し慎重で計算高いコアラだったりしています。
ストレングスファインダー
ビジネス界隈で有名な有料の診断ツールです。2000円前後かかります。
↓書籍に付いている1度しか使えないアクセスコードを利用します。使用済の可能性が高い中古本はオススメできません。
↓本を購入せずアプリで課金して診断する方法もあります。
こちらも質問に答える形式で、無意識に繰り返している行動や思考が判明します。34種類の資質から5種類高い順に選ばれます。
私は「最上志向」「戦略性」「内省」が高く、人の強みに注目することや自分の中で考え抜く事が得意。
人の話を聞きすぎると迷いが生じやすいそうです。
こうしてみると、どの診断ツールでも似たような結果が出ている事が見えてきます。
実際に仕事をしながら見つけていく
実際に仕事をしてクライアントやユーザーの感想にも強みを発見できます。
ひとまず仕事をはじめてみて少しずつ発見してアピールに活かしていくと良いと思います。
強みが判明したら営業に活かしていく
自分の強みが発見できたら営業に活かしていきます。
営業方法にもよりますが、アピールした内容によってやってくる仕事も違ってきます。アピールしてみて「何か違うな」と思ったら出していく強みも変えていきます。
自分の強みに合わないお客さんは他の方におまかせすることも
営業方法がズレてしまったのか、自分の強みと違う仕事が来てしまった場合には無理に自分で処理しようとせず、お断りするか、別の方を紹介するなど、その仕事を得意とする所へおまかせするのもお互いのためになります。
無理に引き受け完成しなかったら相手先に迷惑がかかりますし、残業になって体を壊し他のお仕事にも影響が出てしまいます。
自分のアピールがおかしかったか相手さんが勘違いしてしまったか、方向性の違う依頼も結構あります。仕事を獲得したいからと焦らず、冷静な判断を。
やりたい仕事には柔軟に対応してみても
自分の強みとは少しズレているけれど、やってみたい!…と思ったものはチャレンジしてみても良いと思います。
自分がやりたいと思った仕事には、発見できなかった強みが紛れている事もあります。
上手くいくにしてもちょっと思ったイメージと違っていたとしても、チャレンジしてみると色んな発見が出来てとても良い経験になるハズです。
まとめ:意外なポイントでも充分営業に活かせる強みになる
上手さ以外にも、出身地や趣味など意外なポイントが仕事を呼び込む強みになります。
仕事獲得に悩んでいる方は、作品を並べるだけでなく自分の強みもアピールしてみるのも効果的です。