最初は自分でもイラスト料金ややこしいな…と思ったイラストレーター、さらえみ(@saraemiii)です。
『お金出して描いてもらったのに自由に使えないの?』
『同じ1枚なのにこんなに値段が変わるの?』
『イラストを発注したくても料金がわかりにくい!』
イラスト描いて欲しくても果物1つ買うようにはいかなくて、料金が本当にわかりづらいですよね。
依頼慣れていないけれどちゃんと理解して発注検討したい方に向けて、イラストの料金について説明していきます。
イラストを依頼したくてもわかりづらい料金
イラストレーター側は使用媒体や期間ごとにも請求できますが、頼む側…特に頼み慣れていない方は混乱しやすい料金形態です。
基本的にイラストの料金は以下の要素が含まれています。
オーダーメイドなので料金が違うのはわかるとしても、使う場所や期間で使用料を払わないといけない場合もあるのは何故なのか腑に落ちない人も多いのではないでしょうか?
イラストをよく利用する会社でも細かく理解できていないケース、公共事業や自治体が勘違いした取引やコンペ公募をして炎上するケースも見られます。
料金形態について知っていただければ、トラブルのリスクを減らせますし、商業的価値も高いイラストをより多く活用していただけると思います。
オーダーメイドで描いてもらったイラストでも自分のものでは無い?
イラストはお金を払って描いてもらったら、お金を払った者のイラストになるわけではありません。
描いた人に使用許可をもらって使える状態になっているのです。
イラストは制作費に加えて希望範囲の使用許可を得るための金額を払っている状態で、それ以上に使用する場合は本来さらに許可が必要になります。
追加料金無く許可を得て自由に使えてるケースは、描いた人のご厚意によって叶えられているか、双方確認できていないままのどちらかだと思います。
使う許可・権利をお金で取引している状態
イラストの取引は以下のようなケースで料金が膨らんでいきます。
お金を払って媒体や期間などの
部分的に使用許可を貰っている状態
(この価格での取引が多い)
↓↓↓
使用範囲が広がる度、許可が必要になってくる
(二次使用料がかかり料金が膨らむ)
↓↓↓
あらゆる媒体で期限無く使いたいので
著作物譲渡で取引する
(権利をフルで購入するため高額になる)
著作権という法律で決まっている(ややこしい)権利なのですが、法律で定められているのはもちろん、イラストを描いた以上「そのイラストを描いた人」という事実は変わる事が無いため、その人に許可を貰うというシステムが成立します。
著作権については簡単にこちら↓で、多くの権利が含まれていること、保護されている使用用途の例などを説明しています。
権利を購入しているので使用範囲を超える場合は新たな許可が必要
あるPRポスターにイラストを利用したけれど、WEBにも掲載したい。
評判だったので店頭ディスプレイにも利用したい…と、最初の依頼から使用範囲を広げたい場合は、その都度許可が必要です。
下の方にも記載していますが、許可無く範囲を超えた使用をすると、高額な賠償金や裁判沙汰、社会的な制裁などが発生する可能性があります。
正式に支払って取引をしている中で、
不正は許されないですよね。
作者のご厚意で無償~低価格で許可を得ているケースもありますし、作者が権利を知らずにスルーできているケースもたくさんあると思います。
下請法など作り手側を守る法律は意外とあります。
後から突然請求される…ということが無いよう許可を得ておくほうが安全です。
驚かせるわけではありませんが、トラブルを招かずに健全で対等な取引をするためにも「使用権利を購入している」という意識は持っておいたほうが良いです。
手描き1点モノだった昔のほうがわかりやすかった?
パソコンの無い時代、手描きで作られたイラストは唯一無二の作品なので、使用する毎に貸しては返してもらう…という流れで、使用ごとに請求されるのもまだわかりやすかったのかもしれません。
(その時代の人じゃないので憶測ですが…)
CGで制作でき、データとしてそのままコピーできてしまう現代では、使用許可を得るというのは感覚的に分かりづらいんだと思います。
イラストは音楽や漫画等と同じ「著作物」
使用許可…というものの、一般には馴染みが無く『クリエイター側の押し付けでは?』と思われる方もいるのではないでしょうか。
私も「著作権なんとなくしか分からない一般人」からイラストレーターになったので、そう思われても仕方ないのでは…と考えていました。
他の著作物に例えると使用許可が発生する事がわかりやすく、著作物が発する効果も知ってもらえたら使用料を支払う事について腑に落ちやすいのではと思いました。
音楽1曲の場合
1曲作って世に出した場合、一般の人はCDや配信で料金を払って気軽に聴く事ができます。
が、それを利用して、店や動画のBGMや番組内での演奏披露など、使用して商売に活かしたいとなれば著作者の許可が必要です。
CDや配信で聞いているのもその分だけの料金を払っているということ。
有名で人気があれば高額になるでしょうし、無名でたくさん聴いて知って欲しいからサービスするというケースもあると思います。
漫画1作品の場合
漫画作品も同様に、雑誌や単行本掲載するには契約が必要で、どこにでも使えるかとなるとその契約によります。
週刊少年ジャンプを買ったからといって許可されているのは読むことだけで、掲載作品を使って商売をして良いわけではありません。
ここ数年では、無断掲載して広告費で稼いでいた
「漫画村」のニュースが印象深いです。
有名作品だからこそ高額で成り立つ取引ですが「著作物」で「使用許可が必要」という点では無名の作品もイラストも同じ事です。
イラストなど著作物が発揮する商業的価値
イラストも音楽や漫画のように、使用媒体や期間ごとに使用許可や契約や料金がかかってきます。
そうなると1つのイラストで媒体や期間ごとに取引するだけの価値があるのかどうかが気になります。
普段何気なく見ている聴いている物が、実は無くなると結構不便で事業によってはお金を払うだけの価値が充分にある物となっています。
著作物を使ってどのような商業的価値があるのか一例を紹介していきます。
その場の雰囲気を演出する
アートや音楽など、その場にあるだけで雰囲気づくりが出来て、来た人の気持ちを盛り上げる事ができます。
華やかさや激しさ、落ち着いた雰囲気などなど、何も無い空間ではなかなかそういった演出は難しく、レストランやイベント会場はもちろん街中の至る所で効果を発揮しています。
文章よりも情報を伝わりやすくする
ポスターやチラシ、WEBなど、情報をひと目で伝えたい時にイラストなどのビジュアルが大いに役立ちます。
イラストでは、伝えたい情報を精査し描くものの構図から配色まで、より目を引きつけ見てもらいたいターゲットに明確に伝えるにはどう描いたら良いか考えられています。
媒体を通して見た人を感動させる
漫画や音楽がわかりやすいですが、イラストではSNSの配信やカレンダーなども当てはまると思います。
ストーリーやメッセージを伝え、見た人の感情を揺さぶる事が出来るのも著作物が持つ重要な役割です。
ただ楽しませるエンターテインメント性だけでなく、感動や面白さを通じて考えされられたり学んだりするきっかけを多く与える事ができます。
作品によっては人を癒やす側面もあり、著作物が無ければかなりつまらない世の中になっているのではないでしょうか。
著作権は日本だけでなく海外でも通用します
著作権は日本だけにある権利ではなく、海外でも多くの国で基本的な考え方は共通しています。
世界190カ国以上のうち、160カ国以上が条約に加盟しているので、ほとんどの国で当てはまります。
勝手に発生する、最低で死後50年保護されるなどが共通しており、保護の方法や範囲、権利管理団体などの方法や法律は国ごとに違います。
「著作権譲渡」は作り手側にとても大きなリスクがある
使用許可の切り売りではややこしいから、なんでも使えそうな「著作権譲渡」で良いじゃん!…と思う方も実際いらっしゃいます。
いちいち許可取らなくても良いのですから、使う側はそのほうが便利で楽ですよね。
ところが、作り手側は「著作権譲渡」することはとても大きなリスクを抱えることになります。
著作権はありとあらゆる権利が含まれており、作ったクリエイターの知らないところでグッズ化されたりアニメ化することも出来てしまいます。
さらに悪い例では、権利がさらに別の所へ移されて「かわいいお店用に作成したのに全然違うセクシーなお店で使われてしまってる…!」といったことも可能になってしまうのです。
金銭的な損得もありますが、せっかく作ったものがよくわからない所に使われてしまうのは決して気持ちの良いものではありません。
そのため「著作権譲渡」に対してクリエイター側は慎重で、高額な料金にもなるのです。
譲渡希望だったけど予算が…相談してみると予算内で充分解決できるケースも
便利そう!という感覚だけで著作権譲渡希望をするも、高額で予算が足りない。
よくよく話を聞いてみると、譲渡するほど多くの権利が必要なワケではなく、使用許可のみで予算内に充分収まる…というケースも多く見られます。
著作権にはとても多くの権利があり、譲渡には著作者にリスクがある事、希望の使用範囲を伝えておくと譲渡ほどの金額はかからずに済む事を知っておくと、予算内での交渉もしやすくなるはずです。
「著作権譲渡」しても「誰が描いたか?」は譲ることができない
「Aのイラストを描いたクリエイターのAさん」というのは、Bさんが『自分が描いた!』と言ったところで(証明できるかどうかは別として)「クリエイターのAさんが描いた」事実は変えられません。
「誰が描いたものか?」は著作権の中でも「著作者人格権」として保護されており、この権利は法律により誰かに渡す事はできません。
具体的には、
- 自分で描いたと公表すること
- どういう名前で公表するのか
- 無断で作品を改変されない事
…などの権利が含まれます。
著作人格権を行使しないという契約もできる?
譲渡のできない「著作人格権」ですが、使う媒体の性質上、誰が描いたかはわからないほうが良い場合、契約で「著作者人格権を行使しない」という約束をするケースもあります。
ですが、前述した「著作権譲渡」と同じように作り手側がとてもリスクを被る事になり、クリエイターとの信頼関係が崩れてしまうおそれもあります。
以下のようなリスクがあることを知った上で、クリエイターに大きなリスクを追わせてまで本当に「著作者人格権を行使しない」事まで必要なのかを考えて相談してみて欲しいです。
作った事を公表できないのはクリエイターの営業や将来の可能性も潰されてしまう
ものづくりをして仕事をしている者は「自分が作った!」と実績を見せる事で、大きなアピールになり次の仕事にも繋がってビジネスが成長していけるものです。
これが出来なくなると、クリエイター側は事業の成長の妨げになってしまいます。
双方利益がある健全なビジネスを考えると、片方が事業成長できなくなる交渉はあまり好ましくない事態ですよね。
無断で改変…クオリティの担保ができない上に、踏みにじられたような辛さを味わう事に…
作った作品を無断で改変できるとなると、ちょっと髪型を変えたい、パーツを変更したい、色を変えたいなどが作者(著作権者)の知らないところで可能になってしまいます。
プロの作品は様々な効果も考えて設計や配色をしているので、勝手に変えてしまうとクオリティが落ちてしまい、本来人目を引くはずだった効果も薄れる場合があります。
それよりも何より、せっかく作ったものを壊されたら誰だって嫌な気持ちになりますよね。
人が作ったものを無断で改造するのは作者の気持ちを踏みにじるとても残酷な行為なのです。
そのつもりが無くても「著作者人格権を行使しない」取引を持ちかけられたら、上記のような大きなリスクを抱えるため、クリエイター側は警戒してしまいます。
フリー素材だからなんでもOKではない!よくある規約例
ここまでイラスト発注にかかる料金の仕組みについて説明しました。
イラストを使う権利を売り買いして仕事が成立しています。
では、無料や一定の金額で入手できるイラストや写真の「フリー素材」はどうなのか?
「フリー素材」といっても著作権譲渡はしていないケースがほとんどです。
誰でも使えるシステムになっていたり、商用に使ってもOKにしているだけで、勝手に改造して良いわけでも、自分が作ったと言っても良いわけではありません。
フリー素材配布しているサービスには「利用規約」が必ず存在しています。
規約にはどこまで著作権を許可しているのかが書いているので、利用する際には必ず読む必要があります。
これも発注時の使用許可同様に、勝手に範囲を超えた利用をすると、裁判や損害賠償請求などのダメージを喰らうことになります。本来払えば済む料金の何倍もの金額を払う可能性も出てきます。
たとえばハンバーガー買う料金で、勝手にチーズバーガーもテリヤキバーガーも食べちゃったような状態。
万引きのように他のお客さんとは違う悪い利用方法になるので、料金払えば済むという問題じゃなくなるんですよね…
フリー素材イラストによくある規約例を一部紹介します。
利用するサービスによって違うので、フリー素材サービスを利用される場合はこういった注意書きがあるかどうかよく確認してください。
事例:簡単な合成・加工はOK、著しく変化させる加工はNG
サイズやちょっとぼかし処理をかけたいなどのデザインに必要な加工はOK、髪を変えたり顔のパーツを動かしたりといった元の絵が崩れるような加工はNG…というケースは多いです。
事例: 特定枚数以上の利用や大きいサイズは追加料金発生
素材の枚数、サイズに加え、商用利用する際の発行部数にも利用制限がある場合もあります。
この場合、追加費用で使用可能になる事が多いので、確認してみてください。
事例:商標やロゴ、アダルトコンテンツへの使用不可
商標やロゴなど特定の会社の顔になるような使い方は、他の方が使い辛くなる、権利がおかしくなる点からNGになっているフリー素材サービスがほとんどです。
宗教やアダルトコンテンツなど、フリー素材でも禁止している使用場所があります。
使用する事で特定のイメージが付き、他の方が利用しにくくなる可能性が高いからです。
許可無く勝手に利用するとどうなるの?
勝手に範囲を超えた利用をすると、裁判や損害賠償請求などの本来払えば済む料金の何倍もの金額を支払う事になり、社会的にも悪い印象がつく可能性も出てきます。
許可を出していない、どころか購入すらしていないのに、他人のイラストを勝手に使用した事例もたくさんあります。
悪質な場合は著作権法に則り、懲役若しくは罰金に科せられる事もあります。
「見つからないだろうから大丈夫」と思って不正に使用していても、誰もがインターネットを使える時代です。どなたかが見つけて作者に教えて下さる事もあります(実際何度かありましたね…)
イラストを発注する料金の相場は?
イラストそのものを売っている訳ではなく、使用許可・権利を売っている理屈はわかったけれど、結局料金はどれくらいが相場なのか?
相場ってクリエイター側からも
発注する側からもすごくよく聞かれる…汗
相場など基準になる料金はありません。
クリエイターの状況や価値、制作する物や使用範囲で変わるのでバラバラです。
一般の方にも使って欲しくてお求めやすい値段だったり
貴重な一点物なので高価だったり…
イラスト以外の商品でも価格の違いはありますよね
クリエイターによって違うので希望を相談し見積もりを出してもらうのが一番確実です。
見積もり依頼をすると、制作費と使用料が合算されていたり、どこまで使用可能か、使用したいか、どういう料金がかかってくるのか相談しやすくなります。
予算に不安な方は、価格参考を記載しているイラストレーターもいらっしゃいますので、探してみるのも手ですね。
イラストレーターによって料金が全然違うのはなぜ?
イラストに相場というものは無く、イラストレーターによって料金が全然違います。
前述したとおり、お求めやすい価格だったり高級ブランド同様の価格だったり…
イラストレーターによって価格が変わるのはどんな要素が働いているのか、これが全てではありませんが、料金の差が出る要因となっている一部を紹介します。
知名度
やはり有名な方ほど人への影響力や宣伝効果もアップするため作品の価値が高くなります。
誰もが知ってるイラストレーターさんはもちろん、SNSで注目されているインフルエンサーに近いクリエイターさんもターゲットに訴求する効果が高いです。
クオリティ(経験値)
様々なクオリティや経験値のイラストレーターさんがいます。
超絶精密な絵を描かれる方もいますし、ファッションに特化、食品専門というイラストレーターさんもいらっしゃいます。
他には無いその方の経験によって出せるクオリティはそれだけ価値が高くなります。
専門に特化している場合も、一般には思いつかないような知識や技術を駆使されているため品質が高い傾向にあります。
環境など
他の商売同様、イラストレーターさんの環境にもよります。
他で稼げているから、安くて良い場合もありますし、逆に貴重な時間を割いて描ける数が少ないから高くなる場合もあります。
高価な道具で制作されているから、アシスタントを抱えているからなど、様々な環境も値段設定の要因になっています。
複雑な料金体系でも依頼する価値は?
制作費と使用料を払い使用ごとに許可をうかがうのは、一般的に商品を購入するのとは違って面倒な事だと思います。
そこまでしてもイラストをオーダーメイドで依頼するだけのメリットはたくさんあります。
自社だけのオリジナリティが出せる
オーダーメイドのイラストは、その事業や企画用に描かれるため、素材と違って他社に使われることがありません。
イラストの印象がユーザーに根付き、PRに大きく貢献できます。
作品の人気にあやかれる
作品や作家の人気が高ければ、ユーザーが見る機会、宣伝効果も高くなります。
ターゲットや企画の目的がイラストレーターの作風にマッチしていたら最大の効果が期待できます。
ユーザーにわかりやすく伝えられる/楽しさを与えられる
広告や表紙など、いちいち読まなければいけない文章よりもイラストのほうが伝えやすい情報があります。
イラストによって、その場の雰囲気が変わったり、かわいいかっこいいなど楽しませる効果も大きいです。
新しいコンテンツができる
イラストは紙媒体からWEBにグッズや商品パッケージにゲームなど、ありとあらゆるコンテンツに役立つツールです。
相談できるイラストレーターさんがいれば、新たな展開をしたい時に検討しやすくなります。
イラストレーターがイラストを描く際に使う労力
これも価格の参考になれば…と思いまとめてみました。
見積もり出してもらって「えっ思ったより高い…!」と思う事もあると思います。
学校の授業でも絵を描く時間は少なく他の授業より遊びに近い感覚だったり、イラストそのものが楽しそうな雰囲気に見えたり、上手い人が簡単に描いているように見えたりするため、世の中にはイラスト制作を軽く見る人も多くいらっしゃるのが現状です。
イラストが発揮する効果は先述の通りに商業的価値が充分あります。
それ以外にこういった労力・費用もかかっている事を知っていただければ、頼む交渉もしやすく、より料金に納得できるのではないでしょうか。
イラストを制作する料金には以下のような背景も加味されています。
制作時間
上手い人は早く描けますが、早く描けるようになるまでは相当の努力を積み重ねて技術を磨いた結果です。
早く描けるからといって時給的に料金が安くなるということはありません。
それだけ高性能な技術を持っている証明なので、早く完成させられるからこそ料金が高くなってもおかしくは無いのです。
と、説明すると次は上手いんだから早く描けるでしょう?と思われるかもしれません。
どれだけ上手くても人間です。
早く描くにも限度がありますし、食べて寝て健康的な生活が送れないと良い物もできません。
道具
手描きのアナログでも、パソコンを使ったデジタルデータでも、制作するために道具が必要です。
アナログでは、発色や色合いを考えた絵の具、描きやすい筆、キャンバス、エアブラシなど、高品質なものから特殊な性質の道具まで様々な物があります。
絵の具だけでも、学校用では12色1000円程度でもプロ用は数万円かかる場合もあります。
デジタルになり比較的絵が描きやすい環境になってはいますが、必要な道具は様々で、色を正確に確認できるモニター、スムーズに描くためのスペックを備えたマシン、ペンタブレットも数万円~十数万円するものまで存在します。
それ以外にも仕事を遂行するために、大切なデータを保管したり、必要な素材を調達したり、細かい費用がかかる場合もあります。
能力
磨かれた能力によってスピードを出せる事もありますが、何より生み出すイラストの性質やクオリティはその人の大きな能力です。
これまでの生き方が影響している場合もありますし、ひょっとしたらたくさん研究してきた成果かもしれません。
イラストを生業にしている人は、たまたま好きだった事がきっかけかもしれません。
ですが、今描けるのはたまたまパッと出来たものではなく、色んな要素が積み重なって出来ている能力によるものです。
とはいえ、やっぱりわかりにくい…!検討するにはどうすれば良い?
料金設定の理屈はわかったけれど複雑でやっぱりわかりにくいし面倒くさい!…ですよね。
これもビジネスですから、忙しい合間にクリエイターのために配慮するにも限度はあると思います。
では、結局どうすればいいのか。
面倒でもサイズ・媒体・使用期間を伝えて見積もりが確実
結局これです!複雑な要因が絡むので、お見積りを受付ているイラストレーターが大半です。
サイズ・使用媒体・使用期間など希望する内容を伝え、「もしここまで使用すると料金はどうなります?」「こういったこともする可能性があるんですが…」と料金が変わる要素があればそれも相談してみるのが確実です。
面倒ですが、見積もりを取ることで、仕事がしやすいかどうかの相性もわかりやすくなるので悪いことは無いと思います。