どちらかというとあまり得意ではないのですが、後輩指導や生徒に教える経験もある、イラストレーターさらえみです。
アニメーター時代もCGデザイナーの会社員時代も、後輩に教える場面をいくつも経験しています。
フリーランスになってからも、専門学校講師やクリエイター支援の場で、指示や指導してきました。
先輩も後輩もいろんな人間がいるので大変だなぁと思うこともよくあります。
そんな中で、私なりに気をつけていることを書いてみました。
指導はするけど、怒っても何にもならない
私も何度か怒られたことはありますけれど、教える側がムカーッ!とくることもありますよね。
感情のままに怒っても相手に残るのは「怖い」ってだけで何にも伝わりません。
頭抱えるような時は、一呼吸置いて言うようにしています。
逆に一呼吸置きすぎて、その場で注意したほうが良い時もあってなかなか難しいなとは思います。
フリーランスになってからでも、何度か指導しなくてはいけない場面がありましたが、会社員ほど成長させなければいけないプレッシャーは無いので、会社員時代より数倍やさしく言っています(笑)
同じ目線を心がける
あんまり上から言わないようには気をつけています。これも難しいんですけど・・・
というのも後にも書きますが、素敵な後輩ちゃんはいずれ同じように仕事できるようになるので、上から言って良いことなんてほとんど無いなぁと思います。
たまにナメられてしまうこともありますが、それで損をするのは相手のほうなのであまり気にしないようにしています。
理由を必ず伝える
修正点や、やり方、技術だけを教えがちになるんですが、「なぜこれをしなくてはいけないのか」理由を伝えるようにしています。
それを伝えないと、いつまで経っても自分で考えて行動するチカラがつかないからです。
修正点だけ伝えたり、自分でやったほうが簡単なので、大変なんですが後々のことを思うと大事な点だと思っています。
できるだけ任せて体験させる
料理のレシピみたいに全て作り方を教えるのではなく、とりあえず自分なりにやってもらっています。
成功するにしろ失敗するにしろ「自分でやってみた」経験が成長に繋がります。
できるだけリスクがないように気をつけつつ、自分でチャレンジ出来る環境を整えてあげたいです。
相手のスケジュールを気にする
アニメーター時代にも会社員時代にも何度かあったのですが「修正が終わって先輩の許可が出るまで帰れません」状態。
これ私は恐怖でしかありませんでした。
終電で帰れたら良いほうで、泊まり込みが当たり前なアニメーター時代は下手したら永遠に帰れません。
プレッシャーが酷くて良いことが無いなと思うので、「この日までに出来なかったら回収しよう」というデッドラインを決めて、ただし回収することを伝えるとそこに甘える人もいるので、回収は伝えずに無理のない期日を伝えたりしていました。
相手のパワー的に難しい場合は、その期間で出来るようにヒントを与えていきます。
言い方を変える
ネガティブをポジティブに変えるネガポジ変換のように、伝わらないなぁと思ったら言い方を変えるのも有効です。
これも難しいんですが、例えば「この線が違う」と「この線をこうしたらもっと良くなる」では随分伝わり方が変わってきます。
親しい仲間内だと端的な言葉でも伝わるのでストレスがなく、ついついうっかりしがちなんですが、相手との距離感や相手の性格を見て伝え方を変えるようにすると上手くいくなぁと思う事は何度もありました。
いつまでも後輩ではなく同じ舞台に上がってほしい
私は世の中って結構そうだと思うので、優しさも厳しさも伝えるようにしているつもりです。
その先にはいずれ同じ目線で仕事ができる可能性がある。というか・・・指導してるからにはそうなって欲しいと思って取り組んでいます。
実際、後輩だった人で立派になった方もいるので、この心がけは間違ってないなと思っています。
教えるのは結構大変だけど自分も勉強になる
教えていくうちに「わかっていたけど私これやっていないな」とか「こういう視点もあるのか」とか教える側も勉強になることが多々あります。
理解したつもりの事でも、教える側になることでやっと身につくので、教えられる側だけでなく教える側にチャレンジしてみるのも面白いですよ。
今はフリーランスなので、誰にでも教えるには時間が無いし私の性に合ってないので、「この人になら」という人に伝えるようにしています。
そしたらその人が成長すれば、また次の人にどんどん繋げていけると思っています。